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Nurse tree


朽ちた倒木は、長い時間をかけてさまざまな虫や菌類によって腐食し、豊かな土壌の役割を果たす養木となる
次の世代のために無駄と思えるそれらの存在によって森が作られる
そんな木の存在をナースツリーと呼ぶそうだ



人工的に作られた施設の中の自然を本当の自然と思って過ごしている我々にとっては、森は単なる木の集合体でしかないし、
それがどのように形成されているかなんてことはどうでもよくて、時々そのような場所を訪れて、気持ちが良いと思えば
それで十分なのかもしれない



海、川、山の問題は豊潤な森の存在を抜きにはいずれも語ることが出来ない
人間がどれほど理屈をこねて科学的な手段により、それらを管理し利用しようと考えても、物事の根っこにあるものはいたって
シンプルだろうし、原始的な営みをほんとうの意味で理解し、大切にしなければ、机上の目論見はたやすく外れてしまうような気がする



誰しも小さな頃に学校で習ったはずのいのちの連鎖のメカニズム
少し考えたら森が海の魚を育てていることにも思いが及ぶような気がする
けれど、人によっては自然の営みなど、なんら感嘆を呼び起こされるものではないのだろう

あらためて観察してみたら、道端にも家の庭といった身の回りにもいのちの複雑な仕組みがたくさんあって
それを感じるだけで言葉に言い尽くせない気持ちで胸がいっぱいになる



自然が好き、というのはそうゆうことではないのかなといつも思ってる












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