先日、古本屋で見つけ懐かしく手に取った雑誌、『Outdoor』。
1996年号の雑誌で当時既に働きはじめていたから、学生時代に夢中になっていた自分のピーク
からすると興味が薄れはじめていた頃と回想する
L.L.Beanは学生の頃、大好きだったブランドのひとつ
トートバッグやアノラック、ビーンブーツなどアウトドアテイストのウェアが好きな人は皆が愛用していた
自分も当時買ったいくつかのモノを今でも使っているから、丈夫な作りなのだと時間が証明してくれる
ノースフェイスのダウンが流行ったのも同じような時期だったかも
とうの昔に閉店してしまったL.L.Bean自由ヶ丘店によく通っていた
自由ヶ丘にはその頃、並行輸入をしていた個人のショップがいくつかあり、そこで初めてMossのテントやBYERのウッド家具を見た
雑誌で見たアメリカ製品の本物を見れるとあって、やはり足繁く通ったのが昨日のことのように思い出される
海外通販がちらほら小さなブームで、L.L.BeanやREIのカタログをいつも眺めていたっけ
他にも撤退した通販会社が大小様々あったように記憶がある
全てが紙のカタログ時代だから、訴求力や購入手続きの手軽さがなかった
Mossは当時の輸入環境からすれば、バカみたいに高くてとても貧乏学生には手が出ない幕たちだった
そして、そんな舶来高級品を使うには自分のアウトドア度の身の丈に合ってないと謙虚に思った
今はネット社会だから、オークションで誰でも金さえ出せば何でも買える環境になり、
懐かしいモノがPC画面に溢れている
MossがMSRとなり、ビギナーや自称オシャレさんがこぞって買い求めるようなブランドになってしまったのが
何となく自分には切ない…
個人的にはアウトドアギアの中では火器が一番好きだ
初めて買ったガスカートリッジ製品がキャンピングガスで、シングルバーナーとランタンを使っていた
だから、こうした広告にいつも胸を踊らされた
その後プリムス製品に傾倒して、キャンピングガスのそれらは北海道一人旅をするという親友に餞別として
あげてしまったが、オークションやリサイクルショップで安価で放出されているのを見るとやはり感慨深い…
懐かしいな
そして、アウトドアブームはどこへ向かっているのだろうか
多摩川のBBQは全面禁止なんて程度の低い議論があるようだし、TPP参加で国内の自然環境が破壊される危惧が
高まっているのに、ファッションと物欲と宴会とが主流のブーム
いや、他人の趣味嗜好にケチなんてつける資格もなければ、自分だって何かをしている訳ではない
でも、愛用の道具を持って、ひっそりと静かに楽しむこともいつかは出来ない時が来るのかもしれないと
本気で思うと、胸の奥がなんだか苦しいような気がする