山での遭難のニュースをよく見かける
傾向としてはビギナーよりもベテランに属する年配の方々のほうが多いのかもしれない
どんなに慣れていてもそのようなことは誰にとっても起こり得るということなんだろう
長野県の統計で今年9月までに、県内の山での遭難で死亡した方は27名にものぼるとのこと
アウトドア関連の市場は不況知らずのよう
出版社はこぞってアウトドア雑誌を発刊し、メーカーやショップは今が数字を作る時と言わんばかりに
登山やカヤックを始めよう!と扇動をしている
富士登山に必要なものが全て揃います!なんてノボリがあるショップに行くと個人的には少しげんなりしてしまう...
形から入るのは誰でも通る道だし、道具を少しづつ揃えていく高揚感もよく分かるし、そして何よりも外遊びの楽しさは
もっと分かる、だから誰でも何かを始めることは単純にとても良いことだと思う
けれでも、遊びにも常に危険が伴っていることを忘れているように映るのは自分だけだろうか...
絵ヅラや楽しい面といった表向きの良さだけをクローズアップさせて煽るというのはどうなんだろうと思って眺めてる
いい歳していても判断能力や想像力というのは人それぞれ程度がまるで違う
だから少なくともビギナー向けの雑誌には、いろんなリスクがあるんだということを併せて伝えるべきなんじゃないかと思う
地図も読めなかったり気象の知識もないのに山に入ったり、水の怖さも知らずにカヤックをしたりすることの危険性には
触れずに、カッコ良さは伝えたから後は自己責任で楽しんでネ!ってことなんだろうか...
乱暴に言えば、怪我するのも死んでしまうのも個人の自由かもしれないけれど、本やモノが売れればそれでいいのかなー
と感じてしまう
アウトドアブログでも、常識的な人のブログを読んだりすると、やはり同じようなことが書いてあったりする
「安易な気持ちで登る山ではないのに、良いところだけを書いて煽るような記事を散見するので、私はあえてその危険性も
併せて書く...」と
多くの人は自分の技量を他人に測られて侮られたくないと考えるだろうから、ヒヤッとした体験や失敗したことなどは正直には
伝えないものが多い中にあって、そんな記事はとても参考になる
自分もブログをしているので、もしそんな失敗があったら体験談として素直に書こうと思う
いずれにせよ、気軽にやるべきじゃないなんて否定的な考えではなく、良い面だけを見て憧れるだけでなく想像力を働かせて
慎重さも併せて持ち合わせるべきではないかと思うだけ
そのために影響力のある出版社やメーカー、ショップにはそんな負の情報を提供する責任もあるのではないのか
お気軽に夏の富士登山に出かけて遭難、死亡してしまったなんてこと現実にある訳だし
設備の整ったキャンプ場で道具をニヤニヤ眺めている程度の遊びなら問題ないのだろうけど、たかが遊びでも
危険を伴う場合にはあらゆる万一を想像して臨まないと、アウトドアには取り返しのつかない悲劇が誰にも起こる
可能性があるということを自分も常に忘れてはいけないと思ってる